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「謝らんでいい。
2024年04月12日
「謝らんでいい。三津の方から言ってくれたのが本当に嬉しいそっちゃ。抱きしめながら寝てもいい?」
入江はおいでと三津に向かって両手を伸ばした。少し赤くなった顔で目を泳がせて,小さく頷いた。
入江は自分の布団の中に入って掛け布団を捲った。これが一緒に寝ようのお誘いの合図になった。
三津は体を起こして布団から出て,遠慮がちに入江の布団に入った。
「お帰り,三津。」
やっぱり触れて温もりを感じ,匂いを吸い込むと愛おしさが溢れ出す。
会えなくて寂しくても時間が経てばやがて慣れる。だけどその分,会うと離れる前よりも愛おしさが増している。
寂しさに慣れていたんじゃなくてただ忍耐強くなっていただけ。会えない時の寂しさは募る愛情に姿を変えた。
だから今,耐えた分だけ三津を愛したくて仕方ない。
だけど三津の疲労具合を考えるとこうして抱きしめるに留めた方がいい。
「そうや。一之助君と二人で初詣行ったんやな。」 https://edward.ni-3.net/Entry/4/ https://anosmic.animegoe.com/Entry/4/ https://mypaper.pchome.com.tw/johnsmith786/post/1381775294
理性を保つ為に話題を変えた。三津から届いた文と,文からの密告書に書かれていた初詣の話題を出した。
昨年は二人で行った。一昨年は斎藤と一緒だったのを尾行してた。
あの時では考えられない今の状態に入江はくすりと笑った。「お参りして甘酒飲みました。それだけやったんですけど町中の噂になりました。」
何でそんなに騒ぐんですかね?とこればっかりは理解出来ないと首を傾げた。
「多分一之助君が女子を寄せ付けんのに三津は特別やからやろ。武人さんが女子と二人で町歩いとったら珍しくない?」
「あ!分かる!」
入江はそれと同じで,なんなら一之助は女子と喋ってるところすら滅多に見ないんだと教えてやった。三津はそんなに珍しい事だったのかとようやく理解した。
「すみは元気にしとる?」
「元気ですよー!よく一緒に夕餉食べてます。相変わらず愚兄愚兄って言ってますけど,ホンマに嫌いなら話題にすら出したくないはずやから九一さん好かれてますね。」
「そうかぁ?妹のくせに敬意が足りとらん。」
二人は他愛もない近況報告で会話を楽しんでいた。外でこっそり様子を窺っていた幾松と白石は,進展具合を確認したかったのに二人にその気配はない。
これはそっとしておこう。二人は静かにその場を去った。
『……やっと居なくなった。』
入江は楽しそうにすみや文との日常を話す三津の頭を優しく撫でた。その手を頬に滑らせてから顎に添えた。
くいっと顎を持ち上げられた三津は口を結んで目を伏せた。
「何でまだ一緒に居たいって言ってくれたん?」
「九一さんと居ると落ち着くし離れたくないって思ったから……でも九一さん引き止めてくれんかった……。」
上目で拗ねたような顔をした。冗談でもここに居りと言って欲しかったのと心内を吐露した。
入江は身震いした。自分が引き止めるのを待っていた三津が愛らしい。
「何でそんな可愛い事言うん?抱きたくなるやんか。我慢しとるのに。」
どうしてくれるんだときつく抱きしめた。それが嬉しかった三津は同じぐらい強い力を腕に込めた。
「我慢してるん?」
「するわ。あんな痕つけられるぐらいの事されとるのにそれから更に抱くのは気が引ける。三津の体が心配やけぇ。」
でも本当は抱きたくて堪らないと消え入りそうな声で呟いた。
どこまでも自分を一番に考えてくれる入江に胸が高鳴る。愛されてるってこんな感じだったなと思い出した感じがした。
「九一さん……。ありがと。」
幸せに溶けたような笑顔で入江を見上げた。
「口づけしてもいい?」
「お互い好きやのに許可いる?」
「いらんな。」
重ねては離して繰り返される口づけはだんだん深くなった。
「ごめん耐えれん。優しくするから許して。」
入江は三津に覆い被さり,三津は両手で顔を隠して頷いた。
入江はおいでと三津に向かって両手を伸ばした。少し赤くなった顔で目を泳がせて,小さく頷いた。
入江は自分の布団の中に入って掛け布団を捲った。これが一緒に寝ようのお誘いの合図になった。
三津は体を起こして布団から出て,遠慮がちに入江の布団に入った。
「お帰り,三津。」
やっぱり触れて温もりを感じ,匂いを吸い込むと愛おしさが溢れ出す。
会えなくて寂しくても時間が経てばやがて慣れる。だけどその分,会うと離れる前よりも愛おしさが増している。
寂しさに慣れていたんじゃなくてただ忍耐強くなっていただけ。会えない時の寂しさは募る愛情に姿を変えた。
だから今,耐えた分だけ三津を愛したくて仕方ない。
だけど三津の疲労具合を考えるとこうして抱きしめるに留めた方がいい。
「そうや。一之助君と二人で初詣行ったんやな。」 https://edward.ni-3.net/Entry/4/ https://anosmic.animegoe.com/Entry/4/ https://mypaper.pchome.com.tw/johnsmith786/post/1381775294
理性を保つ為に話題を変えた。三津から届いた文と,文からの密告書に書かれていた初詣の話題を出した。
昨年は二人で行った。一昨年は斎藤と一緒だったのを尾行してた。
あの時では考えられない今の状態に入江はくすりと笑った。「お参りして甘酒飲みました。それだけやったんですけど町中の噂になりました。」
何でそんなに騒ぐんですかね?とこればっかりは理解出来ないと首を傾げた。
「多分一之助君が女子を寄せ付けんのに三津は特別やからやろ。武人さんが女子と二人で町歩いとったら珍しくない?」
「あ!分かる!」
入江はそれと同じで,なんなら一之助は女子と喋ってるところすら滅多に見ないんだと教えてやった。三津はそんなに珍しい事だったのかとようやく理解した。
「すみは元気にしとる?」
「元気ですよー!よく一緒に夕餉食べてます。相変わらず愚兄愚兄って言ってますけど,ホンマに嫌いなら話題にすら出したくないはずやから九一さん好かれてますね。」
「そうかぁ?妹のくせに敬意が足りとらん。」
二人は他愛もない近況報告で会話を楽しんでいた。外でこっそり様子を窺っていた幾松と白石は,進展具合を確認したかったのに二人にその気配はない。
これはそっとしておこう。二人は静かにその場を去った。
『……やっと居なくなった。』
入江は楽しそうにすみや文との日常を話す三津の頭を優しく撫でた。その手を頬に滑らせてから顎に添えた。
くいっと顎を持ち上げられた三津は口を結んで目を伏せた。
「何でまだ一緒に居たいって言ってくれたん?」
「九一さんと居ると落ち着くし離れたくないって思ったから……でも九一さん引き止めてくれんかった……。」
上目で拗ねたような顔をした。冗談でもここに居りと言って欲しかったのと心内を吐露した。
入江は身震いした。自分が引き止めるのを待っていた三津が愛らしい。
「何でそんな可愛い事言うん?抱きたくなるやんか。我慢しとるのに。」
どうしてくれるんだときつく抱きしめた。それが嬉しかった三津は同じぐらい強い力を腕に込めた。
「我慢してるん?」
「するわ。あんな痕つけられるぐらいの事されとるのにそれから更に抱くのは気が引ける。三津の体が心配やけぇ。」
でも本当は抱きたくて堪らないと消え入りそうな声で呟いた。
どこまでも自分を一番に考えてくれる入江に胸が高鳴る。愛されてるってこんな感じだったなと思い出した感じがした。
「九一さん……。ありがと。」
幸せに溶けたような笑顔で入江を見上げた。
「口づけしてもいい?」
「お互い好きやのに許可いる?」
「いらんな。」
重ねては離して繰り返される口づけはだんだん深くなった。
「ごめん耐えれん。優しくするから許して。」
入江は三津に覆い被さり,三津は両手で顔を隠して頷いた。
Posted by AmandaMonroe at 18:20│Comments(0)