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やはり、とんぼの取
2023年09月11日
やはり、とんぼの取りからの初太刀はすさまじい。すっげぇ衝撃が木刀を伝わり、全身を駆け巡る。掌がジンジンッてどころの騒ぎじゃない。腕や肩までしびれている。それでも、木刀を取り落とさず、全身をつかって沈んだ。それから、手首のスナップをきかせて木刀を返した。
はやい話が、海江田の木刀を自分の木刀で受け止めると同時に体ごと沈んでその威力を殺ぎ、さらに木刀をひいたわけである。
それこそ、「全集中〇呼吸」的に放った一撃である。
海江田の初太刀は、威力が殺がれたばかりか支えがなくなってしまった。失速するのは当然のことである。かれの上半身が思いっきり前傾した。
間髪入れず、返した木刀を手首のスナップをきかせ、またを返した。同時に、右脚をひいてわずかに距離をとる。木刀は、振りかぶらずに突いた。
前傾した海江田の頭上を狙って・・・・・・。https://yvision.kz/post/972368 http://eugenia22.eklablog.net/-a214770357 https://avisterry.futbolowo.pl/news/article/news-19
案の定、海江田は神速で上半身を起こした。その反応はすばらしく、さすがであるといわざるをえない。
が、おれはそれをよんでいた。ゆえに、突きを放った木刀の切っ先は、かれが上半身を起こしたちょうど喉元に向かっている。
海江田の驚愕のをみながら、突きだす両腕をとめた。
木刀の切っ先は、海江田の喉仏まで紙一重の位置で止まっている。
「見事じゃ」
西郷の一声で、はっとわれに返った。
同時に、だれかの腕が頸にまわされ、ヘッドロックを喰らってしまった。
「よくやったぞ、主計。おまえなら、かならずやできるって信じていた」
永倉である。頸をぐいぐい絞められながら、やっとのことでだけあげてかれをみあげる。
かれは、めっちゃ笑顔でこっちをみおろしている。
「永倉先生とぽちのお蔭ですよ」
「またまたぁ。謙遜するなって」
永倉はそういうが、事実である。
永倉がさきに遣り合い、海江田の技をみさせてくれた。そして、俊春がはっぱをかけてくれた。
そのどちらもがあったからこそである。どちらかがなければ、まぐれ勝ちしなかっただろう。
「くそっ!こげんはずじゃあいもはん。もう一勝負させたもんせ」
海江田は、文字どおり地団駄踏んで口惜しがっている。ソプラノボイスで悪態をついているのをみると、まるで声変わりまえの子どもがダダをこねているみたいだ。
「海江田さぁ、もうやめちょいた方がよかんじゃなかと?」
そう忠告したのは、半次郎ちゃんである。これ以上やっても、恥の上塗りであることは明白だ。いまのうちにやめさせたほうが、本人のためにもいいってなものであろう。
「よかや。もう一勝負や。薩摩隼人なっもん、負けっぱなしでおわるっと」
半次郎ちゃんの忠告は、かれの自尊心を傷つけたばかりか負けん気の強さを煽っただけのようだ。
「武次どん、思いどおりにしやんせ。あたは、だれにてしてん自分のほうが上じゃて思うちょっやろう?そんたそいでよかこともあっとどん、ときには謙遜も必要じゃ。残っちょるんな、あたが懸想しちょっ小者じゃ。けっして侮らず、全力で立ち向かうことじゃ」
おつぎは西郷である。半次郎ちゃんをで制し、アドバイスを送った。
ふむ。じつに的確なアドバイスである。ただ、懸想している小者ってところはいただけないが。
やっぱり、俊春に懸想しているんだ。海江田も西郷も。
そこは兎も角、副長が俊春のことをめっちゃ弱っちくてダメな野郎認定しているものだから、海江田も俊春になら勝てるって思いこんでいるにちがいない。ってか、ぜったいにそう確信している。だから、いまの西郷のアドバイスは、海江田にとっては必要なものだ。
あとは、海江田がそのアドバイスに従うかどうか、であろう。
永倉のヘッドロックから解放され、いっしょに副長たちのところへ戻った。
「いやいやどうして。兼定の散歩係に戻してやってもいいな」
「ええっ、副長?だったら、いまのおれはなんなんですか?」
まったくもう。
そのとき、副長の右脚許でお座りしている相棒と
副長ったら、素直に「よくやった」ってほめてくれてもいいのに。があった。
「ふんっ!」
いつもどおりのツンツンっぷりだが、ツンツン度合いはいつもよりちょっぴりましであろうか。
相棒に親指を立ててみせた。すると「ふふふふんっ!」って、いつも以上にツンツンされてしまった。
調子にのるべからずってやつだな。
つぎは、相棒の右側に立っている俊春に
はやい話が、海江田の木刀を自分の木刀で受け止めると同時に体ごと沈んでその威力を殺ぎ、さらに木刀をひいたわけである。
それこそ、「全集中〇呼吸」的に放った一撃である。
海江田の初太刀は、威力が殺がれたばかりか支えがなくなってしまった。失速するのは当然のことである。かれの上半身が思いっきり前傾した。
間髪入れず、返した木刀を手首のスナップをきかせ、またを返した。同時に、右脚をひいてわずかに距離をとる。木刀は、振りかぶらずに突いた。
前傾した海江田の頭上を狙って・・・・・・。https://yvision.kz/post/972368 http://eugenia22.eklablog.net/-a214770357 https://avisterry.futbolowo.pl/news/article/news-19
案の定、海江田は神速で上半身を起こした。その反応はすばらしく、さすがであるといわざるをえない。
が、おれはそれをよんでいた。ゆえに、突きを放った木刀の切っ先は、かれが上半身を起こしたちょうど喉元に向かっている。
海江田の驚愕のをみながら、突きだす両腕をとめた。
木刀の切っ先は、海江田の喉仏まで紙一重の位置で止まっている。
「見事じゃ」
西郷の一声で、はっとわれに返った。
同時に、だれかの腕が頸にまわされ、ヘッドロックを喰らってしまった。
「よくやったぞ、主計。おまえなら、かならずやできるって信じていた」
永倉である。頸をぐいぐい絞められながら、やっとのことでだけあげてかれをみあげる。
かれは、めっちゃ笑顔でこっちをみおろしている。
「永倉先生とぽちのお蔭ですよ」
「またまたぁ。謙遜するなって」
永倉はそういうが、事実である。
永倉がさきに遣り合い、海江田の技をみさせてくれた。そして、俊春がはっぱをかけてくれた。
そのどちらもがあったからこそである。どちらかがなければ、まぐれ勝ちしなかっただろう。
「くそっ!こげんはずじゃあいもはん。もう一勝負させたもんせ」
海江田は、文字どおり地団駄踏んで口惜しがっている。ソプラノボイスで悪態をついているのをみると、まるで声変わりまえの子どもがダダをこねているみたいだ。
「海江田さぁ、もうやめちょいた方がよかんじゃなかと?」
そう忠告したのは、半次郎ちゃんである。これ以上やっても、恥の上塗りであることは明白だ。いまのうちにやめさせたほうが、本人のためにもいいってなものであろう。
「よかや。もう一勝負や。薩摩隼人なっもん、負けっぱなしでおわるっと」
半次郎ちゃんの忠告は、かれの自尊心を傷つけたばかりか負けん気の強さを煽っただけのようだ。
「武次どん、思いどおりにしやんせ。あたは、だれにてしてん自分のほうが上じゃて思うちょっやろう?そんたそいでよかこともあっとどん、ときには謙遜も必要じゃ。残っちょるんな、あたが懸想しちょっ小者じゃ。けっして侮らず、全力で立ち向かうことじゃ」
おつぎは西郷である。半次郎ちゃんをで制し、アドバイスを送った。
ふむ。じつに的確なアドバイスである。ただ、懸想している小者ってところはいただけないが。
やっぱり、俊春に懸想しているんだ。海江田も西郷も。
そこは兎も角、副長が俊春のことをめっちゃ弱っちくてダメな野郎認定しているものだから、海江田も俊春になら勝てるって思いこんでいるにちがいない。ってか、ぜったいにそう確信している。だから、いまの西郷のアドバイスは、海江田にとっては必要なものだ。
あとは、海江田がそのアドバイスに従うかどうか、であろう。
永倉のヘッドロックから解放され、いっしょに副長たちのところへ戻った。
「いやいやどうして。兼定の散歩係に戻してやってもいいな」
「ええっ、副長?だったら、いまのおれはなんなんですか?」
まったくもう。
そのとき、副長の右脚許でお座りしている相棒と
副長ったら、素直に「よくやった」ってほめてくれてもいいのに。があった。
「ふんっ!」
いつもどおりのツンツンっぷりだが、ツンツン度合いはいつもよりちょっぴりましであろうか。
相棒に親指を立ててみせた。すると「ふふふふんっ!」って、いつも以上にツンツンされてしまった。
調子にのるべからずってやつだな。
つぎは、相棒の右側に立っている俊春に
Posted by AmandaMonroe at 19:42│Comments(0)