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「歳っ、あんた、いつに
2023年07月04日
「歳っ、あんた、いつになったら、会わせてくれるのよ?約束したでしょう」
「だから、幾度もいってるだろう?それどころじゃねぇって。おれより、幕臣か旗本のどら息子に頼んだほうがはや・・・、いてぇっ、やめろって」
平手打ちのおつぎは、見事なアッパーカット。副長の顎にきまったパンチ。
お芳さん・・・。なんておっかない女性なんだ・・・。
このまえ会った和宮親子内親王や、そのお付きの桃の井がしとやかすぎるのかもしれないが、それでもインパクトもパワーも強すぎる。
「いてててて・・・」
副長が掌で顎をおさえるタイミングで綱がはなれ、https://fan.school/article?id=EzUSrDf1lA3ERzuc3nvD https://www.webgarden.com/web/content/edit/37526206/content https://at.tumblr.com/crispyvoidtyrant/%E3%81%BE%E3%81%95%E3%81%AB%E5%A3%B2%E3%82%8A%E8%A8%80%E8%91%89%E3%81%AB%E8%B2%B7%E3%81%84/v7x3474basgn 相棒がこちらへ駆けてくる。
これが刀を振るう凶漢なら、相棒も身をていして副長を護るが、しりあいっぽい女性で、ってか、元カノっぽい女性を相手に、太刀打ちできるわけ、いや、したくなるわけない。
「夫婦喧嘩は、犬も喰わぬ」っていうし。
ちょっとちがうか、これ?
「相棒・・・」
むかえてやろうと両腕をひろげた瞬間、相棒は向きをかえ、双子のほうへ駆け寄る。
はあああ?またしても、またしても、ないがしろに・・・。
「おお、兼定、怖かったろう?案ずるな、ただのうふふの喧嘩ゆえ、すぐにうふふになる」
しかも、俊春の謎説明。
うふふって、いったいなんだ、俊春?
「おいおい、とめてやってくれ、双子。ってかよ、おめぇらのその、いってぇなんだ?京で会ったときには、なかったろう?だれにやられた?まっ、元がいいから、傷も映えてるわな、なぁあんちゃん?」
はい?なんでそこ、おれにふるかな、親分さん?
「おおっと、あんちゃんははじめてかい?」
「ええ、新門の親分さん。新撰組の役立たず兼引き立て役の腐隊士相馬主計です。親分さんの噂は、かねがね」
俊冬にさきをこされるまえに、自虐ネタをふっておく。
ふふん、これでどうだ、双子?
「親分さん、主計は、弱きをくじき、強きに媚びへつらい、にもてず、かと申してにも関心をもたれず。とりえは、を笑わせることのみ、という新撰組でひどーっく人気のある隊士でございます。ああ、こちらの洋物の犬は、兼定。局長や副長から信頼され、新撰組でもそれ以外でも、人気のある名隊士でございます」
俊冬の四本しかない掌の人差し指がおれを指し、ついで、掌でふわりと相棒を示す。
「ちょっ、俊冬殿、どんだけおれを貶めたら気がすむのです?どんだけおれをおちょくり、いじったら気がすむのです?もうっ、いいです。どうせ、おれは、しがないコメディアン。いつ芽がでるかわからないのに、いつか大舞台に立つって夢ばっか追ってる夢想家ですよ」
新門の親分は、俊冬との会話をにこにこしながらきいていたが、職人みたいに年季の入った掌を伸ばすと、おれの肩をぱんとはってくる。
「いやいや、あんたが主計か?あ、主計って呼ばせてくれよ。堅っ苦しいのは苦手でね。こいつらからきいてるよ。さきの「金扇」も、あんたからの言伝だってな。こいつらより、あんたに礼をいうべきだった。ありがとよ」
いい人だ・・・。江戸っ子も、いろんなタイプがいるものである。
会津の小鉄同様、侠客っていい人ばっかじゃないか・・・。「おお、こいつが噂の兼定か?さわってもいいかい?」
「どうぞどうぞ」
全身全霊をもって勧めると、新門の親分は相棒のまえで両膝を折り、慣れた手つきで相棒の顎の下や耳のうしろをかいてやる。
「やっぱ、江戸の犬はこうでなくっちゃな。きゃんきゃん吠える毛玉みてぇなのは、性にあわねぇ」
「そうですよねー」
ここぞとばかりに、双子に舌をだしながらおもねる。
ってか、これが強き者に媚びへつらう、の図ってか?「だから、いってるだろう?ならば、そうだ、俊冬と俊春、あいつらに頼め」
「歳っ、あんたに頼んでたでしょう?それをなによっ」
「おおっと、忘れてた。おいっ、おめぇらで歳坊を助けてやってくれ。おれじゃぁ、どうにもならねぇからよ」
まだつづいている喧嘩、ってか、一方的な口論に、新門の親分が双子に頼み込む。
江戸一番といっても過言でない侠客も、自分の娘には弱いらしい。
「ええっ?」
双子が同時に叫ぶ。
「歳坊?」
さらなる叫び。
双子、そこか?ええ?そこなのか?歳坊に喰いつくのか?
まぁたしかに、歳坊って、とは思うけど・・・。
「歳坊は、餓鬼んときからしってんだよ。餓鬼の
「だから、幾度もいってるだろう?それどころじゃねぇって。おれより、幕臣か旗本のどら息子に頼んだほうがはや・・・、いてぇっ、やめろって」
平手打ちのおつぎは、見事なアッパーカット。副長の顎にきまったパンチ。
お芳さん・・・。なんておっかない女性なんだ・・・。
このまえ会った和宮親子内親王や、そのお付きの桃の井がしとやかすぎるのかもしれないが、それでもインパクトもパワーも強すぎる。
「いてててて・・・」
副長が掌で顎をおさえるタイミングで綱がはなれ、https://fan.school/article?id=EzUSrDf1lA3ERzuc3nvD https://www.webgarden.com/web/content/edit/37526206/content https://at.tumblr.com/crispyvoidtyrant/%E3%81%BE%E3%81%95%E3%81%AB%E5%A3%B2%E3%82%8A%E8%A8%80%E8%91%89%E3%81%AB%E8%B2%B7%E3%81%84/v7x3474basgn 相棒がこちらへ駆けてくる。
これが刀を振るう凶漢なら、相棒も身をていして副長を護るが、しりあいっぽい女性で、ってか、元カノっぽい女性を相手に、太刀打ちできるわけ、いや、したくなるわけない。
「夫婦喧嘩は、犬も喰わぬ」っていうし。
ちょっとちがうか、これ?
「相棒・・・」
むかえてやろうと両腕をひろげた瞬間、相棒は向きをかえ、双子のほうへ駆け寄る。
はあああ?またしても、またしても、ないがしろに・・・。
「おお、兼定、怖かったろう?案ずるな、ただのうふふの喧嘩ゆえ、すぐにうふふになる」
しかも、俊春の謎説明。
うふふって、いったいなんだ、俊春?
「おいおい、とめてやってくれ、双子。ってかよ、おめぇらのその、いってぇなんだ?京で会ったときには、なかったろう?だれにやられた?まっ、元がいいから、傷も映えてるわな、なぁあんちゃん?」
はい?なんでそこ、おれにふるかな、親分さん?
「おおっと、あんちゃんははじめてかい?」
「ええ、新門の親分さん。新撰組の役立たず兼引き立て役の腐隊士相馬主計です。親分さんの噂は、かねがね」
俊冬にさきをこされるまえに、自虐ネタをふっておく。
ふふん、これでどうだ、双子?
「親分さん、主計は、弱きをくじき、強きに媚びへつらい、にもてず、かと申してにも関心をもたれず。とりえは、を笑わせることのみ、という新撰組でひどーっく人気のある隊士でございます。ああ、こちらの洋物の犬は、兼定。局長や副長から信頼され、新撰組でもそれ以外でも、人気のある名隊士でございます」
俊冬の四本しかない掌の人差し指がおれを指し、ついで、掌でふわりと相棒を示す。
「ちょっ、俊冬殿、どんだけおれを貶めたら気がすむのです?どんだけおれをおちょくり、いじったら気がすむのです?もうっ、いいです。どうせ、おれは、しがないコメディアン。いつ芽がでるかわからないのに、いつか大舞台に立つって夢ばっか追ってる夢想家ですよ」
新門の親分は、俊冬との会話をにこにこしながらきいていたが、職人みたいに年季の入った掌を伸ばすと、おれの肩をぱんとはってくる。
「いやいや、あんたが主計か?あ、主計って呼ばせてくれよ。堅っ苦しいのは苦手でね。こいつらからきいてるよ。さきの「金扇」も、あんたからの言伝だってな。こいつらより、あんたに礼をいうべきだった。ありがとよ」
いい人だ・・・。江戸っ子も、いろんなタイプがいるものである。
会津の小鉄同様、侠客っていい人ばっかじゃないか・・・。「おお、こいつが噂の兼定か?さわってもいいかい?」
「どうぞどうぞ」
全身全霊をもって勧めると、新門の親分は相棒のまえで両膝を折り、慣れた手つきで相棒の顎の下や耳のうしろをかいてやる。
「やっぱ、江戸の犬はこうでなくっちゃな。きゃんきゃん吠える毛玉みてぇなのは、性にあわねぇ」
「そうですよねー」
ここぞとばかりに、双子に舌をだしながらおもねる。
ってか、これが強き者に媚びへつらう、の図ってか?「だから、いってるだろう?ならば、そうだ、俊冬と俊春、あいつらに頼め」
「歳っ、あんたに頼んでたでしょう?それをなによっ」
「おおっと、忘れてた。おいっ、おめぇらで歳坊を助けてやってくれ。おれじゃぁ、どうにもならねぇからよ」
まだつづいている喧嘩、ってか、一方的な口論に、新門の親分が双子に頼み込む。
江戸一番といっても過言でない侠客も、自分の娘には弱いらしい。
「ええっ?」
双子が同時に叫ぶ。
「歳坊?」
さらなる叫び。
双子、そこか?ええ?そこなのか?歳坊に喰いつくのか?
まぁたしかに、歳坊って、とは思うけど・・・。
「歳坊は、餓鬼んときからしってんだよ。餓鬼の
Posted by AmandaMonroe at 16:14│Comments(0)