My Magic Dairy › であるわけだ。
であるわけだ。
2023年07月08日
であるわけだ。
永倉や原田や斎藤が、いまだに彦五郎さんと呼んで慕っていることからもそれがわかる。
紹介してもらった際、佐藤は相棒ともども歓待してくれた。
副長を育てたといってもいい人である。会えたことに、感動してしまったのはいうまでもない。
弾左衛門らあたらしく加わった者たちは、すでにそれぞれのときをすごしている。の隊士たちのおおくも、ゆっくりしている。
局長と副長、そして組長たちは、佐藤家の人々とすごしている。
相棒とぶらぶらしていると、俊冬が佐藤家の小者たちにまじって厨で働いているのにでくわした。
なんてこった。ガチで小者である。っていうか、どこからどうみても料理人である。かなり自然なので、まったく違和感がない。
それをみつつ、剣術がみたいという子どもらと双子の約束に思いをはせる。
また双子の剣がみられると思うと、子どもらよりわくわくしているかもしれない。 相棒と厨のちかくにいってみると、俊冬が厨のまえで鳥をさばいている。雉であろうか。毛をむしられた山鳥が、木の枝に何羽も吊るされている。
「まさか、このわずかな時間で狩ってきたなんてことないですよね?」
ちかづいて尋ねると、俊冬が掌をとめこちらへを向ける。
「われらは、猟もやっておった・・・」
「はいはい、わかってますよ。この間の猪だってそうでしたよね?俊春殿は?」
「弟は、まだ狩りの最中だ。うまくゆけば、猪にありつけるやもしれぬ」
「ってか、鉄砲で?誘ってくれたら、相棒とともにいきましたよ」
「兼定は、猟犬ではなかろう?それに、鉄砲ではない。鳥は弓で。猪は素手で・・・」
「素手?猪を素手で?」
思わず、相棒とを合わせてしまう。
「ふんっ」
あいかわらず、相棒はツンツンとつれない。
「うわっ!すっごーい、俊春先生」
「おっきーい。さすがは俊春先生」
「うわーっ!俊春先生、つよーい」
向こうのほうから、子どもたちの歓声がきこえてくる。
相棒と俊冬が、同時に鼻を宙に向ける。
「ほう・・・。大物を仕留めたようだ」
俊冬は、着物にまとわりつく山鳥の毛を払いつつにんまり笑う。
え?子どもらだけでなく、おおぜいの人々がこちらへやってくる。その先頭にいるのが俊春であるが、かれは背になにかこんもりしたものを負っている。
相棒の尻尾が、これでもかというくらいに振られる。
ちぇっ!おまえの相棒は、だれなんだよ?ジェラシーチックになってしまう。にきた当初、おれになにかあっても相棒が生きてゆけるよう、子どもらや副長など、だれかに託せたらとマジに考えていた。ゆえに、子どもらにハンドリングを教えたりしていた。
結局、それは杞憂におわった。おれが生きていて、死ぬ予定がないからではない。相棒が、みんなに従順だからである。ってか、だんだんおれ以外のみんなに、って気がしなくもない。
もしもいま世紀末がやってきて、この世におれと相棒だけになってしまったら、正直、二人っきりでやっていく自信がない。
それほどまでに、相棒はみなになれてしまっている。
おれはもう必要ない、とまでマジで確信してしまう。
などとネガティブ志向に陥っている間に、俊春がすぐそばまでやってきている。
うしろの人々は、このあたりの人々やや侠客らもまじっている。
「げええっ!な、なんですか、それ?」
俊春の背のこんもりしたものをみ、衝撃がはしる。尋ねつつ、あとずさってしまう。
「熊、と申す。しらぬのか?」
俊春は、赤ん坊をあやすかのように背の熊をあやしつつ問い返してくる。
「しってますよ。そういう意味ではありません。鳥を狩りにいったのではないのですか?」
「熊のにおいがぷんぷんしておったからな。冬眠明けで、木の芽や山菜などをたらふく喰っている。そこそこの肉になるであろう」
「そ、それにしてもでかいですね・・・」
「そうであるな。おそらく四十貫(約150キロ)はくだるまい」
人々がどんどん集まってくる。まるで、村一番のマタギが猟から戻ってきたみたいである。
「どうした?うおっ」
さわぎをききつけ、局長たちもやってきた。http://jenniferblog.blog.jp/archives/33152591.html https://hassanwallin.blogg.se/2023/march/entry.html https://martin5768.diary.ru/p221562022_2.htm みな、俊春の背の熊をみてひく。「あれ?弓矢はどうしたんです?」
弓矢どころか、なんにももっていなさそうである。懐に、小刀とか武器をもっているのであろうか。
「弓矢?かようなもの、必要ない」
「必要ない?なれば、どのようにしてかような大物を仕留めるのだね?」
「掌でございます、佐藤様」
佐藤に問われ、「ゴキブリを掌でつぶしました」的に答える俊春。
ちなみに、ちっちゃいゴキちゃんならつぶせる。だが、さすがに顔面にむかって飛んできたら恐怖するレベルのゴキちゃんは、つぶせない。
「掌・・・」
永倉や原田や斎藤が、いまだに彦五郎さんと呼んで慕っていることからもそれがわかる。
紹介してもらった際、佐藤は相棒ともども歓待してくれた。
副長を育てたといってもいい人である。会えたことに、感動してしまったのはいうまでもない。
弾左衛門らあたらしく加わった者たちは、すでにそれぞれのときをすごしている。の隊士たちのおおくも、ゆっくりしている。
局長と副長、そして組長たちは、佐藤家の人々とすごしている。
相棒とぶらぶらしていると、俊冬が佐藤家の小者たちにまじって厨で働いているのにでくわした。
なんてこった。ガチで小者である。っていうか、どこからどうみても料理人である。かなり自然なので、まったく違和感がない。
それをみつつ、剣術がみたいという子どもらと双子の約束に思いをはせる。
また双子の剣がみられると思うと、子どもらよりわくわくしているかもしれない。 相棒と厨のちかくにいってみると、俊冬が厨のまえで鳥をさばいている。雉であろうか。毛をむしられた山鳥が、木の枝に何羽も吊るされている。
「まさか、このわずかな時間で狩ってきたなんてことないですよね?」
ちかづいて尋ねると、俊冬が掌をとめこちらへを向ける。
「われらは、猟もやっておった・・・」
「はいはい、わかってますよ。この間の猪だってそうでしたよね?俊春殿は?」
「弟は、まだ狩りの最中だ。うまくゆけば、猪にありつけるやもしれぬ」
「ってか、鉄砲で?誘ってくれたら、相棒とともにいきましたよ」
「兼定は、猟犬ではなかろう?それに、鉄砲ではない。鳥は弓で。猪は素手で・・・」
「素手?猪を素手で?」
思わず、相棒とを合わせてしまう。
「ふんっ」
あいかわらず、相棒はツンツンとつれない。
「うわっ!すっごーい、俊春先生」
「おっきーい。さすがは俊春先生」
「うわーっ!俊春先生、つよーい」
向こうのほうから、子どもたちの歓声がきこえてくる。
相棒と俊冬が、同時に鼻を宙に向ける。
「ほう・・・。大物を仕留めたようだ」
俊冬は、着物にまとわりつく山鳥の毛を払いつつにんまり笑う。
え?子どもらだけでなく、おおぜいの人々がこちらへやってくる。その先頭にいるのが俊春であるが、かれは背になにかこんもりしたものを負っている。
相棒の尻尾が、これでもかというくらいに振られる。
ちぇっ!おまえの相棒は、だれなんだよ?ジェラシーチックになってしまう。にきた当初、おれになにかあっても相棒が生きてゆけるよう、子どもらや副長など、だれかに託せたらとマジに考えていた。ゆえに、子どもらにハンドリングを教えたりしていた。
結局、それは杞憂におわった。おれが生きていて、死ぬ予定がないからではない。相棒が、みんなに従順だからである。ってか、だんだんおれ以外のみんなに、って気がしなくもない。
もしもいま世紀末がやってきて、この世におれと相棒だけになってしまったら、正直、二人っきりでやっていく自信がない。
それほどまでに、相棒はみなになれてしまっている。
おれはもう必要ない、とまでマジで確信してしまう。
などとネガティブ志向に陥っている間に、俊春がすぐそばまでやってきている。
うしろの人々は、このあたりの人々やや侠客らもまじっている。
「げええっ!な、なんですか、それ?」
俊春の背のこんもりしたものをみ、衝撃がはしる。尋ねつつ、あとずさってしまう。
「熊、と申す。しらぬのか?」
俊春は、赤ん坊をあやすかのように背の熊をあやしつつ問い返してくる。
「しってますよ。そういう意味ではありません。鳥を狩りにいったのではないのですか?」
「熊のにおいがぷんぷんしておったからな。冬眠明けで、木の芽や山菜などをたらふく喰っている。そこそこの肉になるであろう」
「そ、それにしてもでかいですね・・・」
「そうであるな。おそらく四十貫(約150キロ)はくだるまい」
人々がどんどん集まってくる。まるで、村一番のマタギが猟から戻ってきたみたいである。
「どうした?うおっ」
さわぎをききつけ、局長たちもやってきた。http://jenniferblog.blog.jp/archives/33152591.html https://hassanwallin.blogg.se/2023/march/entry.html https://martin5768.diary.ru/p221562022_2.htm みな、俊春の背の熊をみてひく。「あれ?弓矢はどうしたんです?」
弓矢どころか、なんにももっていなさそうである。懐に、小刀とか武器をもっているのであろうか。
「弓矢?かようなもの、必要ない」
「必要ない?なれば、どのようにしてかような大物を仕留めるのだね?」
「掌でございます、佐藤様」
佐藤に問われ、「ゴキブリを掌でつぶしました」的に答える俊春。
ちなみに、ちっちゃいゴキちゃんならつぶせる。だが、さすがに顔面にむかって飛んできたら恐怖するレベルのゴキちゃんは、つぶせない。
「掌・・・」
Posted by AmandaMonroe at 16:56│Comments(0)